3001年07月01日

15歳 ヨーキ 子宮蓄膿症

15歳 ヨーキが4日前から食欲が全くないと連れて来られました。

BW1.9kg 血液検査で、強い炎症(CRP 20以上測定不能)と腎機能の軽度上昇がありました。

子宮蓄膿症では、手術後に急性腎不全になるケースがあります。これは子宮の中に膿が溜まる病気で、その膿の中の細菌が全身に回り引き起こされると思われます。よって十分な点滴が必要になります。
手術は麻酔量を少なくし、30分の麻酔時間で手術を終了しました。

下:手術中の写真 開腹して卵巣子宮を外に出したところの写真
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1日2回 腎機能をチェックし、2日間、入院治療をしてその後は通院退院としました。
その後、少しずつ元気、食欲は改善してきました。
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15歳の猫の胸部皮膚脇に生じた線維肉腫

15歳 メス 脇腹にシコリがあると連れて来られました。

見ると右脇腹に25mm 大のドーム型をしたシコリがありました。腫瘤の中央は自壊していました。
なかなか猫を連れて来れないとの事だったのと自壊していたので、その日に血液検査、レントゲン検査を実施して麻酔できる事を確認し入院させました。

下:レントゲンCR画像 画像左は頭側 右は尾側です 矢印が脇腹にあるシコリ
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レントゲンCRでもはっきりとシコリは写り、硬いシコリなのが分かります。

下:麻酔中の患部の写真 シコリ中央は陥没し表面は赤みを帯びていました。
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次の日に手術を実施しました。通常は細胞診の結果を待って手術をしますが、検査結果に1週間程度かかりその間に自分で後ろ足で掻いて出血する可能性もあり、細胞診なしで手術を行いました。
手術では腫瘤の周囲、下方とも血管はほとんどなく出血させずに摘出できました。

下:摘出した腫瘤
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下:手術中の患部の写真
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手術翌日、入院して2日目に退院としました。

その後の病理組織検査では、線維肉腫でした。線維肉腫はワクチンした後にできることが多い腫瘍ですが、今回の症例はワクチン誘発性ではないようです。この腫瘍は犬猫ともに、高い局所再発能があり2か月から9か月で再発すると言われています。ワクチン誘発性の場合は転移するケースもあるようです。
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乳腺腫瘍(炎症性乳癌疑い)の症例

13歳半 ダックス 雌の第3乳腺全体がここ1か月で急に大きくなってきたと連れて来られました。

9か月前に第一乳腺数mmのしこりと第5乳腺に数cmの小さなシコリがあり、第1乳腺と第4乳腺+第5乳腺を摘出手術を行いました。高齢なので片側全摘出は行いませんでした。 
第1乳腺は良性、第5乳腺は低悪性で予後良好との結果でした。その時には第3乳腺には異常なしこりはありませんでした。

今回は第3乳腺全体がここ数週間で急速に大きくなってきたようでした。第2乳腺はしこりなし。
細胞診検査を行うと乳腺癌の可能性ありとの検査結果だったので、すぐに残りの2,3乳腺を摘出手術を行いました。

下:麻酔後、患部の写真
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第3乳腺は赤く、炎症性乳癌の可能性も考えてすぐに手術を行いました。多少の痛みもありました。
手術は、ラジオ波メス、シーリングシステムを用いて癌細胞が拡散しないよう出血をさせない事に注意してなるべく大きく患部を摘出しました。

下:摘出した乳腺
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大きく深く、出血させないで手術を実施しました。手術部位のしこりの回りや下方では思っていたよりも血管は多くはなかった(脈管浸潤は少ない)ように感じました。

下:手術後、患部の写真
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手術はシーリングシステムを用いて血管結紮はないので患部の痛みはほとんどありません。
手術前は若干、痛みのためか食欲が低下していましたが、手術後は痛みが無くなったためか食欲は改善しました。手術の翌々日に退院しました。
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3001年06月01日

前肢の前腕の内側(肘の内側)にできた腫瘤

6歳 マルチーズ 前腕肘(ひじ)内側(医学用語:肘窩)に2か所しこりがあると連れて来られました。

触診では非常に柔らかく脂肪のような感じでした。細胞診の検査を実施すると後日、脂肪腫との診断でした。
良性の腫瘍なので高齢犬では手術をしないケースがほとんどです。しかしまだ6歳なので今後、腫瘤が大きくなり腕の曲げに支障が起きる可能性もあり、手術をするかどうかは飼い主の方の判断になりました。

1か月後、腫瘤が若干大きくなっているとの主訴で来院、手術を希望するとの事で後日、手術を実施しました。
麻酔前の血液検査、レントゲン検査では異常ありませんでした。

下:麻酔下、手術前の写真
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手術は血管を避けてデリケートな手術になりました。

下:麻酔下、手術後の写真
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内側のしこりは1個だと思われましたが、手術ではシコリが2個あり摘出手術を実施しました。
外側のしこりの1個も摘出手術を実施しました。

手術後に患部の若干の腫脹はありましたが、歩行は正常でした。

その後の病理組織検査では、細胞診同様に3つのシコリは全て良性の脂肪腫でした。
稀に同じ部位に脂肪腫が多数できるケースがあいます。今回は犬が若いのと皮膚の可動性がある部位なので手術で摘出手術をしました。
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膝蓋骨の外側脱臼の手術

ダックスフント 1歳

以前から後肢の膝蓋骨膝蓋骨が両側にありました。膝蓋骨脱臼は外側に脱臼するタイプでした。特に右足の膝蓋骨が約45度も外側に変位しており正常部分にまったく戻らない状態でした。それでも犬は1回だけ痛みがあったのみで生活に問題はありませんでしたが、膝蓋骨の脱臼のせいなのか足根関節も少し湾曲し特に右側のがに股が大きいようなので右足だけ手術を行いました。

下:麻酔下で手術中の写真 滑車溝形成術
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小型犬では、通常はほとんどが膝蓋骨の内方脱臼です。今回の症例は膝蓋骨の外方脱臼ですが、通常の内方脱臼と同じ3種類の手術法を用いて手術を実施しました。

下:手術後の患部の写真
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手術後に退院時にはほとんど痛みはありませんでした。
抜糸の時も痛みは全くなく、診察室を歩かせると飛び跳ねていました。

小型犬では、膝蓋骨脱臼は多少なりとも多くの小型犬ではあるものです。
膝蓋骨脱臼があるからすぐに手術を行うような傾向が今の獣医療にありますが、多少の脱臼ならば一生涯、まったく問題のないケースも多く見受けられます。継続した痛みがあったり、今回のように脱臼の変位が大きい場合は手術をした方がいいと思いますが、全ての膝蓋骨脱臼 = 手術ではありません。
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大型犬の前肢皮膚の重度裂傷

8歳 ラブラドールレトリバーが前肢の重度、裂傷で連れて来られました。皮膚は Uの字に裂けており真ん中の皮膚は壊死を起こしていました。
血液検査では、中程度貧血、炎症の数値が中程度上昇以外はその他に異常はありませんでした。レントゲン検査でも異常はなく、その日のうちに手術を実施しました。

下:患部の写真 真ん中の裂傷皮膚をピンセットで持ち上げたところの画像
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写真で見たとおり皮膚の裂傷はひどく、分泌液が大量に出ており筋肉の血色は非常に悪い状態でした。その日の午前に患部を徹底的に何回も消毒を繰り返しました。

下:手術後の患部の写真 その日の午後に手術を実施しました。
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真ん中の壊死した中央の皮膚は切除、周りの皮膚は360度ラジオ波メスで切除して皮膚を新鮮創にしてから縫合をしました。筋肉、皮下織での炎症が激しいのでチューブ(ペンロースドレナージ)を装着しました。

下:手術後1日目の患部の写真
術後1日目.JPG

犬は歩行に問題はなく ドレナージからの漿液の排出はありましたが、予想よりも少なく傷口の状態は良好でした。ドレインチューブは48時間で除去しました。翌日退院としました。

下:抜糸時の患部の写真
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傷口は綺麗になっていました
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800g子猫の背中の裂傷

800gの子猫が背中に傷があると連れて来られました。外で他の猫に噛まれたようで時間も経過して背中には大きくカサブタがあり膿が溜まっていました。カサブタを取るのに痛みがあるので全身麻酔下で処置をしました。皮膚の状態によっては手術も必要かと思いました。

下:麻酔下で真ん中のカサブタを取ったあとの画像
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麻酔下で真ん中のカサブタを取ると多量の分泌物がありました。細胞診を行うと多量のブドウ球菌と好中球が観察されました。

下:麻酔下で全てのカサブタを取ったあとの画像
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1)皮膚の化膿がひどいので、手術しても癒合が悪い可能性
2)若い猫なので皮膚の再生力があると考えた
3)中程度の貧血があった

以上の理由で取りあえずカサブタを取るだけの処置で手術はしませんでした。

下:1週間 内科治療を施した後、麻酔(2回目)下の画像
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1週間、消毒と内科的に皮膚の再生を促す治療をしました。最初数日は傷は小さくなりましたが、4日目〜7日目の皮膚の再生がほとんどありませんでした。完全に皮膚再生するにはかなり時間がかかりそうだっのと、周りの皮膚の状態が良く皮膚癒合は問題なしと判断し再び麻酔して(今回は)手術を行いました。

下:手術後の画像
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手術後は患部の状態は良く、手術後2日目に退院としました。

下:2週間後 抜糸した後の写真
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抜糸は2週間後と長くしました。2週間で毛が生えてきていており、皮膚は元どおりになっていました。
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犬の脇の下(腋下部)にできた腫瘤の摘出手術

10半 ダックスの脇の下(腋下部)にしこりがあると連れて来られました。
大きさを測定すると約30mm大の大きさで非常に柔らかく脂肪腫のような感じでした。

後日の細胞診検査結果では、良性の脂肪腫とのことでした。
今後、出来ている部位が非常に皮膚の可動性がある部位なので小さいうちに手術するのも一案であると言及させて頂きました。

1か月後に若干腫瘤が大きくなったようなので手術を希望され各種、血液検査、レントゲン検査を実施し手術を行うことになりました。

下:麻酔中、患部をバリカン、剃毛した後の写真  体位は仰向け、右側が頭側、左側が尾側です。
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腫瘤ができた部位はちょうど脇の下で前肢の動きにより皮膚がかなり動く場所でした。

下:手術にて腫瘤を摘出後の写真
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腫瘤摘出後に患部にはかなりの死腔(皮下にできた空洞)が形成されてしまいました。

下:手術にて皮下を縫合した後の写真
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腫瘤摘出後は、前肢の動きにより皮下がかなり動くのと死腔がかなりあるので皮下は吸収性縫合糸により密に皮膚を寄せるように縫合しました。

下:摘出した腫瘤
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細胞診で脂肪腫との検査結果があったので摘出の際にはぎりぎりのマージンで摘出手術を実施しました。

下:皮膚縫合した後の写真
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皮膚の縫合では、前肢の動きで皮膚はかなり伸び縮みする部位なのでその辺を考え縫合に工夫を施しました。
手術の際に、ついでに歯石除去も同時に行いました。
手術翌日に退院としました。
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ジャック・ラッセルテリアの口腔内にできた多発性腫瘤

ジャックラッセル・テリア 雄
ワクチンの時に口腔内に多数のシコリ(腫瘤)を確認しました。
オーナーには、麻酔下で摘出手術を勧めました。
その後、後歯が腫瘤にあたり出血する可能性を考え摘出する目的で再び来院しました。

血液検査、レントゲン検査で異常なしを確認の上、後日手術を実施しました。
手術前の細胞診は、口の中の腫瘤で麻酔しないと困難、見た目ではエプリス様だったのでそのまま細胞診なして摘出を行うことにしました。(検査目的の摘出手術)

下:麻酔下 摘出する前の写真
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歯を覆うように多数の腫瘤が歯肉でできていた。

下:麻酔下 摘出後の写真
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手術では、ラジオ波メスにて切除、切除部位はラジオ波メスの先端チップをヘラ形に代えて焼烙処置をしました。出血が激しいケースも考えてシーリングシステムも用意しておきましたが使用せずにラジオ波メスのみで処置できました。

下:手術で摘出した口腔内の多数の腫瘤  エプリスを疑う外観でした
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摘出後の患部の痛みはほとんどなく当日、退院としました。

後日の病理組織検査では、検査した全ての歯肉腫瘤病変では線維性エプリスでした。
線維性エプリスとは歯周靭帯由来と考えられている3歳以上の犬の歯肉部にできる良性の腫瘤性病変です。大部分では、外科的切除後の予後は良好と考えられています。
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片側の子宮のみ2匹妊娠猫の避妊手術

ノラ猫が妊娠しているかも? と連れて来られました。

FeLV- FIV-(猫白血病、猫免疫不全ウィルス)陰性を麻酔時に血液検査で確認しました。
開腹手術を行うと左の子宮角に2匹の妊娠 右の子宮角正常 を確認して卵巣子宮摘出を行いました。
犬猫では、子宮は双角子宮と言い左右に分かれています。通常は、3匹以上の妊娠が一般的ですが、たまに1匹のみ 片側2匹のみ(今回のような)が稀にあります。

下:麻酔手術中の写真
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このノラ猫は一度、リリースしたら再び捕まえて抜糸に連れてくることは不可能なので傷口はできるだけ小さくする必要がありました。

下:手術後の傷口の写真 傷口は22mm
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妊娠していたので傷口は(通常のノラ猫の避妊の傷口よりも大きくなりましたが)極力小さくして22mmでした。また縫合は抜糸の必要がないように吸収性縫合糸にて埋没縫合を行いました。翌日に退院としました。
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3001年05月01日

犬の乳腺部に液体貯留を伴った腫瘤の摘出手術

11歳9か月のコーギー 雌がフィラリア予防に来院しました。
身体検査で左の第2乳腺部分が大きくなっており(35mm×55mm)、穿刺処置で大量の液体が貯留していました。シコリの触診では、液体貯留とともに数cmのやや固い腫瘤もありました。
乳腺部分の腫瘍または乳癌を疑い、細胞診検査を検査センターに郵送しました。

麻酔できるかどうかの血液検査、レントゲン検査も当日に行いました。(特に異常なし 麻酔処置OK)

後日の細胞診検査結果では、多量の変性物および変性細胞成分の出現 乳腺の複合腺腫や混合腫瘍を疑うとの所見でした。

画像:麻酔中手術前の写真
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約10日後に手術を実施しました。液体貯留と伴った腫瘤は、前回穿刺して一旦は小さくなったものの再び同じ大きさになっていました。手術では、ラジオ波メス+シーリングシステムを用いて出血のない短時間の手術を実施しました。

画像:麻酔中手術中の写真
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手術では、腫瘤周辺と腫瘤の深部に血管が多数あったので細胞診では悪性所見はありませんでしたが、悪性の可能性もあると考え切開は前後の乳腺も含め大きく、深部は皮下織は筋肉まで深く切除しました。

画像:摘出した腫瘤の写真(液体貯留はそのまま摘出)
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腫瘤の中には大量の液体貯留がありましたが、液体はそのままにして摘出をしました。
また、今回の腫瘤以外に頭側に脂肪の塊り(脂肪腫のような)もあり、それもついでに切除しました。

画像;手術後の患部の写真
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手術後は麻酔の覚醒も良く特に問題はありませんでした。
翌日の午前に退院としました。

手術の際に腫瘤の内部に液体貯留があり腫瘤の下部組織には血管が多くあったので悪性の乳癌を疑いましたが、病理組織検査では炎症のあるものの比較的良性の乳腺腫との結果でした。同じ部位での再発は少ないとの所見でした。
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尻尾にできた肛門周囲腺腫の手術


尻尾の根本の背側部にシコリがあると来院されました。
肛門周囲腺腫を疑い細胞診を実施しました。

下:尻尾に背側部にできた腫瘤
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後日の細胞診では、肛門周囲腺腫の可能性、若干、肛門周囲腺癌の可能性もあるとの検査所見でした。

通常は、肛門周囲にしこりができるケースがほとんどですが、稀に尾部にできることもある腫瘍です。
肛門周囲の場合は、去勢+腫瘍摘出を行いますが、今回の場合は尾部なので切除すると皮膚欠損が生じるので去勢手術+患部のバイオプシーを行いました。

下:去勢した左右の睾丸
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尻尾尾部の病理組織検査所見:尻尾にできた腫瘤は良性の肛門周囲腺腫でした。去勢手術で90%以上は退縮するとの事でした。よって去勢手術のみで、その腫瘍はそのまま放置にしました。

下:その後の写真
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抜糸の際にシコリは小さくなっておりそのまま退縮すると思われました。
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ダックスフントの歯石除去+抜歯 が連続しました。 

またダックスの歯石除去+抜歯が連続でありました。
ダックスが高齢になり歯のトラブルが増えています。

●症例1)M.ダックス オス 14歳11か月
3年半前に麻酔下で歯石除去+抜歯をした既往歴があり
今回、口腔内の一部の歯から出血があると来院
血液検査、レントゲン検査で異常なしを確認 後日全身麻酔で処置を行いました。

下:麻酔下、処置前の写真
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下:麻酔下、処置後の写真
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下:抜歯した歯
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3年半前の時は犬歯にグラツキがあり抜歯しましたが、その際に患部と鼻より大量出血あり。今回は犬歯にグラツキはなく犬歯抜歯は必要ありませんでした。


●症例2)M.ダックス メス 12歳5か月
口臭が酷いと来院 
血液検査、レントゲン検査、心電図検査で異常なしを確認 後日全身麻酔で処置を行いました。

下:麻酔下、処置後の写真
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下:抜歯した歯
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麻酔下で犬歯をチェックすると2匹とも犬歯にはグラツキはなく犬歯の抜歯は必要ありませんでした。犬歯の抜歯は大量の出血を伴うことがあり完全麻酔下で行うのが通例です。ついでに時々自分で掻いて出血あるようなので首にできた良性腫瘤(パピローマ:乳頭腫)も手術摘出しました。


●症例3))M.ダックス メス 15歳 2か月
以前から口が臭い、口から出血がある、前肢で口を気にしてしまう、涎れが多いとの主訴で連れて来られました。
血液検査では、中程度貧血と軽度の腎不全がありました。

下:麻酔中の画像
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麻酔当日は、十分に静脈点滴を行い 麻酔前と麻酔後の腎機能検査を実施しました。
麻酔中のレベルは通常よりもかなり低い濃度を維持され麻酔の覚醒も悪かったですが当日退院としました。
その後経過は良好なようです。

下:抜歯した歯
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歯はかなりの本数にグラツキがあり抜歯を行いました。

貧血に関しては、慢性的な口の中の出血で貧血が起きているのか、腎不全からの貧血なのか現時点では不明。
今後継続した治療が必要です。

ダックスでは、他の犬種に比べて高齢になっても歯が抜けず、全身麻酔で歯のケアーを行うことが多くあります。
posted by サム at 07:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

雄犬の包皮先端部分にできた巨大腫瘤

ボーダーコリー 雄 9歳1か月 が狂犬病ワクチン、フィラリア予防で連れて来られました。
身体検査で腹部のペニスの出口の包皮の皮膚に大きな腫瘤がありました。このシコリは2−3か月前にもあったが急激に大きくなっているとの事でした。

細胞診検査では、肉芽腫性炎症でしたが大きさが6cm前後だったので、これ以上大きくなると手術できなくなるので摘出手術を実施しました。
術前の血液検査、レントゲン検査、血液凝固検査、心電図検査異常なし。

下:麻酔して手術前の写真 腫瘤の頭側から撮影 矢印は包皮口
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写真上の摘まんでいる部分は全て腫瘤です。
矢印は、包皮の開口部分(このなかにペニスがあり尿がでるところ)です。

下:麻酔して手術前の写真 腫瘤の尾側側面から撮影
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腫瘤は包皮の先端部分に大きくなってしまっていました。

手術では、包皮の出口と包皮内側を温存させながら腫瘤を丁寧に切除しました。ラジオ波メスにて皮膚切開、分離、大きな血管はシーリングシステムを用い、切除過程で結紮糸は1本も使用せずに切除しました。腫瘤摘出後は、包皮部分を吸収性縫合糸で内反させながら形成手術を行いました。

下:摘出した腫瘤
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摘出した腫瘤は、一部で太い栄養血管様の動脈、静脈があり腫瘍の可能性も否定できませんでした。

皮膚は吸収性縫合糸で埋没縫合を行いました。
手術後は、患部の腫脹があり2日間、腫れを抑える治療をした後、退院としました。

下:手術直後の患部の写真
P1010016.JPG

その後の病理組織検査では線維付属器異形成という非腫瘍性の増殖性病変でした。
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ウサギの皮膚疥癬症

ホーランドロップ種 雄 約7Y

最近、背中の皮膚にフケが多いと連れて来られました。
特に痒みはないとの事でしたが、皮膚の場所によっては多量のフケが付着していました。

皮膚の毛検査を実施すると多数のダニの卵が顕微鏡で観察されました。

下:顕微鏡写真(×400倍) ダニの卵
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卵はほとんどが内容物のない(抜け殻)でしたが、一部に内容物のあるものもありました。(上の写真)

ダニは皮膚の中に寄生するので毛やフケには成虫はいないと思われます。
全体を観察すると1匹だけ幼ダニと思われる死がいが観察されました。

下:顕微鏡写真(×400倍) 幼ダニ
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治療は、定期的に通院してもらダニを駆虫することで完治します。
通常は3回または4回の通院が必要です。

ダニは、形態からウサギ特有のウサギキュウセンヒゼンダニだと思われました。
このダニは、宿主特異性は高く、ウサギにしか感染しないようです。
卵➡幼ダニ➡前幼ダニ➡中若ダニ➡後若ダニ➡成ダニの発育環は21日を要するようです。

高齢なので血液検査も実施しましたが、血糖、腎臓、肝臓、黄疸、貧血、炎症は問題ありませんでした。
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高齢犬と高齢猫の子宮蓄膿症

2日連続で高齢な犬と猫の子宮蓄膿症の手術を実施しました。

症例1)13歳 ダックス 雌
外陰部からオリモノが出ると来院
血液検査、レントゲン検査、超音波検査で子宮蓄膿症と診断
その日のうちに手術を実施しました。

下:手術中の卵巣子宮の画像 
P1010002.jpg
子宮は、かなり大きくなっていました。

下:手術後の写真
P1010011.jpg
3日間、入院して点滴後、血液検査で内臓の異常を確認して退院しました。


症例2)
11歳 チンチラ 雌
外陰部からオリモノが出ると来院
血液検査、レントゲン検査、超音波検査で子宮蓄膿症と診断
その日のうちに手術を実施しました。

下:手術中の卵巣子宮の画像 
P1010001.jpg

3日間、入院して点滴後、血液検査で内臓の異常を確認して退院しました。

避妊手術をしないと将来的に発情後に子宮内に炎症が起き、子宮蓄膿症になる可能性がかなりあります。
2例とも手術で完治しましたが、連れて来られる時期が遅いと亡くなることもある病気です。
子宮蓄膿症の予防としては、やはり避妊手術を行うことが一番です。
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唾液腺切除術が必要だった犬の症例

ヨーキ 雄 12歳9か月

頸部に液体が貯留して皮膚が裂け来院➡外科的ドレナージ+内科的治療で改善➡改善後に内服をやめると再び皮膚裂傷が生じる・・。を3回繰り返した症例です。薬を長期内服でも薬をやめると再発するので唾液腺切除術を行いました。

下:下顎腺をカプセルごと牽引分離している画像
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その後、下顎腺のカプセルを切開して中の下顎腺とそれに続く舌下腺を分離切除。

下:口腔内の小さくなった嚢胞の画像
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舌の根本側面の嚢胞は、手術直前まで内科的治療をしていたので小さく萎んでいました。その嚢胞に関しては造袋術を実施しました。舌なので強い出血がある場合もあるのでシーリングシステムを部分的に応用しました。

下:摘出した下顎腺と舌下線
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下:抜歯した上顎の奥歯(臼歯)
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ついでに口腔内の感染予防として、ぐらついていた上顎の左右の臼歯を抜歯と超音波スケラーで残った歯を綺麗にしました。

犬の唾液腺は、耳下腺、(単口部)舌下腺、下顎腺、頬骨腺がおもに唾液を分泌し、その他に多口部舌下腺、臼歯腺があります。唾液が漏れると頸部とか舌の側面などが腫れてしまいます。頸部に漏れた場合は頸部唾液腺貯留嚢腫、舌が腫れた場合はガマ腫と呼ばれています。稀に、頸部の嚢腫はありますが、悪くもならず、良くもならずと慢性の経過をたどり自然に腫れはなくなり手術が必要になる例はほとんどありません。

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犬の異物性急性膵炎

2歳6か月 6.6kgのフレンチブルが昨日から今日にかけて5回吐いたと連れて来られました。
過去に異物摂取歴はあるものの、今回は異物摂取したかどうかは不明との事。
血液検査では、膵臓の数値、炎症の数値が測定不能になるほど上昇していました。また、レントゲン検査では、胃に大量のガスが貯留していました。

その後、絶食で急性膵炎の治療をしました。

翌日には膵臓の数値は1/3以下に、炎症の数値も1/2以下に低下し膵炎は改善していました。また、入院後に嘔吐は1回もありませんでしたが一応、造影剤の通過試験の検査を行いました。

下:(入院翌日)単純レントゲン写真(造影剤投与する前)
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前日にあった胃中のガスはほとんどなくなっていました。異物の異常所見はなし。

下:(入院翌日)造影剤投与後30分のレントゲン写真
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造影剤投与30分後、胃の中の造影剤は小腸に流れ通過障害はありませんでしたが、一部胃の中で何か真っ直ぐな線らしきものが観察されました。

下:(入院翌日)、造影剤投与後60分のレントゲン写真
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造影剤投与して1時間、多くの造影剤は小腸まで移動しており通過障害は全くありませんでしたが、やはり30分と同じ場所で残った造影剤と何か?の(微妙な)残存像が観察されました。
その後3時間程度で全ての造影剤は無くなり胃腸における通過は犬にしては非常に早すぎる感がありました。

その日の午後にほんの少量の食餌を与えると食欲は旺盛で吐き気はありませんでした。

入院3日目の午前の血液検査では、膵臓の数値、炎症の数値も2日目よりもさらに改善しており、本日退院しても良い状態でしたが、レントゲン造影検査で若干の異常所見から内視鏡の検査を行いました。

下:内視鏡動画 胃のあった異物の一部 

麻酔下での内視鏡検査では、胃の幽門部に何かあまり大きくない紐状異物がありました。それを内視鏡鉗子で引っ張っても全く除去できないので内視鏡での摘出はあきらめてすぐに開腹手術を行いました。

下:手術中の写真
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開腹手術を行うと、胃の幽門〜十二指腸に紐状異物があり、なかなか引っ張っても摘出できませんでしたが、時間をかけて何とか手術で摘出できました。

下:手術で摘出した異物の塊りの写真
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手術後に摘出した直後の異物の塊りです。いろいろなものが紐に絡み合っていました。

下:摘出した異物を分けて洗浄しての画像
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摘出した異物を分けて洗浄するとは繊維系の異物?と青い装飾物?と凹んだペットボトルのフタとプラスチックのかけら約8個でした。

胃から十二指腸にかけて紐状異物があり、2次的に十二指腸に隣接する膵臓に炎症を起こしたものでした。
造影検査では、特に通過障害はなく状態も良く退院できる状態でしたが、検査自体100%正確なものはなくどうしても胃の中の異常所見が気かかり麻酔下で内視鏡検査 ➡ 内視鏡でも異物除去(できず)➡ 試験開腹 ➡ 胃切開にて異物除去 に至った症例でした。

手術翌日の膵臓の検査は正常値でした。

下:異物だったペットボトルのフタの写真
P10100010.jpg

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ペットボトルのフタの劣化から推測するとかなり以前に誤飲したようでした。胃内にあったこの異物が数日前に幽門に移動して詰まったようでした。詰まったペットボトルの隙間から造影剤が流れてしまい検査上は造影剤の通過に関しては異常なしだったようです。飼い主の異物摂取の確認が聴取できない時には診断を難しくします。膵炎が起きたのもこの異物が原因だと思われました。

その後の経過は良好で5日で退院しました。
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3001年04月01日

18歳の雄犬の睾丸摘出

約18歳の雄犬の右睾丸が大きくなってきたつ連れて来られました。
最初は右睾丸が縦30mm、横20mmでしたが、8日後には縦32mm、横25mmでした。
血液検査、レントゲン検査、心電図検査で異常なしを確認して5日後に手術で左右睾丸の摘出を行いました。

下:手術で摘出した(右)睾丸
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摘出した睾丸の中には膿が溜まっていました。

下:手術後の患部の写真
P10100030.jpg

麻酔の醒めも良く、翌日退院しました。

その後の病理組織検査では、・・・・   でした。

posted by サム at 09:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

去勢雄犬の肛門脇の深部にできた腫瘍摘出

約8歳 シーズ 雄
ワクチンの時に偶然に肛門横の深部に2cm大のしこりが発見しました。犬は特に症状はありませんでした。
細胞診では、軽度の炎症ありの所見でしたが、抗生剤の薬で反応はありませんでした。
場所が非常に手術しにくい深い会陰部なので早期に手術を行うことになりました。

下:手術後の患部の写真
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手術部位は、かなり深いのでペンロースドレナージを手術後3日間装着しました。


下:摘出した腫瘤
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摘出した腫瘤は、かなり固いものでした。

病理組織検査では、腺癌でした。
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15歳7ヵ月齢の犬の抜歯処置+ついでに歯石除去

15歳7か月 ダックス 以前から慢性の鼻炎があり時々、鼻から少量の出血があるとの事で内科的な治療をしていました。昨年末から薬を飲んでも血液検査での炎症の数値があまり下がらないので麻酔処置にて上顎の犬歯の抜歯をお勧めしました。

1週間前に心電図検査、血液検査(炎症値やや高い)
当日に血液検査、レントゲン検査、血液凝固検査を行い入院麻酔処置を行いました。

当日は、事前に鎮痛処置、止血処置をおこない抜歯+歯石処置を行いました。

下:麻酔後の歯の写真 矢印の部分は膿をもっていました
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犬歯4本のうち3本と右の臼歯を1本 その他 を抜歯しました。
予想どおり犬歯の抜歯の際に抜歯部分と鼻から大量の出血がありました。

下:抜歯後の写真 出血部位に圧迫止血をしている写真
P1010005.jpg

事前の血液凝固検査に異常はなく また事前の止血処置のため出血はすぐに止まりました。

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その日の午後に退院としました。

ダックスフントとプードルなどの犬種では、歯の根本が深いので高齢になっても歯が取れずに歯根膿瘍を起こし、慢性の鼻炎や目の下に膿がたまる(後眼窩膿瘍)の発生があります。

日頃から歯の管理には注意をしましょう。

1週間後の炎症の検査は正常値で鼻炎は起きなくなっているとの事でした。
posted by サム at 07:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

異物摘出手術(焼き鳥の串)

テリア種 8Y 雌

2週間前に焼き鳥を串ごと食べた。その後は異常なしも 本日、胸に痛みがあると来院

レントゲン検査異常なし(串はレントゲンで写らない)
血液検査では生化学異常なし CRP(炎症の検査)中程度の異常ありを認め、すぐに試験開腹を行いました。

下:開腹手術中の写真
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開腹手術を行うと、胃から串が飛び出していました。

下:開腹手術中の写真
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串が出ている胃には腸間膜が癒着して数ミリの穴を空け串が出ていました。癒着した腸間膜の一部は炎症のためか固くなっており、その部分は剥離切除しました。その後にその周辺を細胞診して細菌感染がないのを確認して(癒着した腸間膜はそのままにして)吸収性縫合糸で胃の穿孔部を縫合しました。最後に、お腹の中はサクション(吸引器)を用いて1リットル腹腔洗浄を行いました。

下:摘出した串
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串は全長13cmぐらいありました。

下:手術後の写真
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腹腔内にカテーテルを入れました。2日後にカテーテルは除去しました。

その後、徐々に食事を増やしました。抜糸の時には元気、食欲などに特に問題ありませんでした。


posted by サム at 06:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

犬の乳腺腫瘍(一部左右同時摘出手術)

マルチーズ 雌(避妊済み) 10歳半

過去に子宮蓄膿症で卵巣子宮摘出あり。
数年前から乳腺に腫瘤があり、少しづつではあるが大きくなっているので手術を検討しているとの事でした。
細胞診では、良性の乳腺腫瘍。血液検査、レントゲン検査、心電図検査で異常なしを確認に後日、手術を実施しました。

下:麻酔時の患部の写真
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右の第4第5、左の第3第4第5に腫瘤があります。
特に右の第4乳腺部分と左の第3乳腺部分は大きな腫瘤でした。

左右を2回に分けて手術するよりも1回の手術で摘出することを検討しました。

下:手術後、翌日の患部の写真
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手術では、右の第4第5乳腺と左の第3〜第5乳腺を含む腫瘤を摘出しました。
下部の乳腺は左右同時手術を行いました。

ラジオ波メス、シーリングシステムを使用して手術は短時間で終了。翌日退院しました。
posted by サム at 05:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ハムスターの不正咬合

1歳半のハムスターが夜間にずーと鳴いているとの主訴で連れて来られました。
身体検査をすると、まず左の頬袋に大量の食べ物があり、それは粘調性があり頬袋に強くくっ付いていたので少しづつ取り出しました。また他の異常所見として、上顎の前歯(切歯)の1本が内側に延びすぎて上顎に突き刺さっていました。
歯を切断後に出血することを了解して頂き、その歯を根本で切断しました。突き刺さった歯は上顎から取れて突き刺さった場所と鼻から大量に出血をしましたが、なんとか止血できました。

下:上顎に突刺さった歯
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ハムスターの切歯の処置後、出血も治まりなんとか治療は終了しました。頬袋の食べ物の残渣と歯の異常の因果関係はあったのかもしれません。

ハムスターの切歯は常生歯と言い、上下の歯の摩耗で伸びないようになっていますが、ゲージなどを噛む癖があると歯の位置がズレてしまい上顎の切歯が内側に延びすぎて突きささるケースがあります。一度ズレた歯は元に戻らないので定期的な歯のカットが今後必要になります。
posted by サム at 03:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

膀胱内の結石が原因で血尿が続いた症例

5歳半のスコティッシュ・ホールド メスが2週間血尿が続くと連れて来られました。
レントゲン検査で膀胱内に2個の小さな結石がありました。超音波検査で膀胱粘膜に若干の肥厚がありました。尿検査で白血球+++、赤血球が+++で膀胱内に強い炎症があるので内科的な治療をして、その後に手術で結石除去をお勧めしました。

下:レントゲン検査では2個の小さな結石がありました。
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1か月以上内科的な治療でなかなか血尿が治まらず、膀胱粘膜の肥厚がやや治まったところで手術を行うことになりました。

下:手術中の写真 膀胱切開して結石を取り出していう写真
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手術後、翌日に退院としました。

下:摘出した膀胱内にあった結石2個
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結石は円盤型をして平べったく曲がりはギザギザしており楕円形のノコギリのような形状でした。

その後、経過良好で抜糸時には血尿はまったくないとのことでした。

結石分析検査では、結石の成分はリン酸マグネシウム・アンモニウム 98%でした。
今後は処方食による管理が必要になります。
posted by サム at 02:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

犬歯の歯根部の炎症に起因する慢性鼻炎

ポメラニアン 10歳 半年以上前から慢性の鼻炎がありくしゃみが続いていると連れて来られました。

以前に、同じような症状で右側の犬歯を抜歯してくしゃみが改善したことがありました。
今回は、左の鼻から透明な鼻水が少し出ていて毎日のようにくしゃみがあるとのことでした。
麻酔下での抜歯処置と歯石除去をお勧めしました。

内科的な治療を試みましたが、改善傾向がなく血液検査、レントゲン検査で麻酔できることを確認の上、後日抜歯を行いました。

下:麻酔中の写真 抜歯後の写真 
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既に右の上下の犬歯は以前の抜歯でなく、今回は左の上顎の犬歯を抜歯しました。抜歯の際に抜歯部位と鼻から大量の出血がありました。また、左下顎の犬歯にも異常があり抜歯を行いました。

下:抜歯した左の上顎と下顎の犬歯
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犬の犬歯の抜歯は、通常抜歯の際に大量の出血があります。当日に凝固検査で異常がないのを確認し、事前に止血剤の処置をして抜歯を行いました。静脈点滴などを行い、その日のうちに退院としました。
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3001年03月01日

高齢犬における頭の腫瘤摘出

14歳4か月のアメリカンコッカースパニエルが頭の腫瘤からたまに出血するとの主訴で連れて来られました。
数か月前にも首の乳頭腫で局所麻酔で腫瘤の摘出をしました。
僧房弁閉鎖不全症で心臓雑音がLEVINE分類で4-5/6の心臓雑音があるので飼い主の方の希望もあり前回同様に局所麻酔での腫瘤切除を行いました。

下:バリカンで毛を刈った後、局所麻酔を施した後の写真
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手術では、皮膚から使用できるラジオ波メスで皮膚切開、シーリングシステムで血管をシールドして腫瘤を摘出し皮膚縫合を行いました。痛みは前回同様まったくありませんでした。

下:手術で摘出した腫瘤の写真
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腫瘤表面は凹凸があり皮膚がなくなっている部分もあり、血液が付着して何回か出血があったようでした。

下:手術後の患部の写真
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手術後は、その日のうちに退院としました。
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猫の異物誤飲の症例

純血の猫が6日前に赤ちゃん用の玩具のおもちゃの一部を飲んでしまい4日前から食欲がないと連れて来られました。嘔吐は、4日前、3日前にあったようだったので4日前ぐらいに胃から腸に異物が移動したと思われます。通常ゴム類はレントゲンでは映らないケースがほとんどですが、人の赤ちゃん用なのでレントゲンで映る素材があるよでレントゲンで綺麗に異物が確認できました。血液検査では脱水だけがありました。
すでに6日経過していましたが、異物が移動していれば手術の必要性がないとの判断でその日は点滴だけで1日様子観察しました。

下:レントゲン写真(横:ラテラル像)
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次の日のレントゲン写真でも異物の移動は確認できなかったのでその日のうちに開腹手術で異物を除去しました。

下:手術中の写真
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異物は、リング状のものでした。両端に少し出っ張りがあり小腸の中で長い間停滞していたようでした。

下:摘出した異物
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その後、2日間は静脈点滴をして退院しました。
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猫の(大きな)子宮蓄膿症

8歳の猫が、元気がないと午後の診察時に連れて来られました。
レントゲンCR検査で、子宮らしきものがかなり大きくなっていました。超音波検査では子宮内に液体の貯留を認めました。血液検査では、貧血や腎不全はなく白血球は増多の状態でした。

下:手術前のレントゲン写真
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胃内容物があったので胃を動かし薬を投与してからその日のうちにすぐに手術を実施しました。

下:手術中の写真
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写真で分かるように、子宮はかなり大きくなり子宮壁はパンパンでいつ破裂を起こしてもおかしくない状況でした。

下:摘出した卵巣子宮
P1010004.JPG

子宮蓄膿症は子宮が大きくなっているケースでは、なるべく早くに原因の卵巣と子宮を摘出して内科治療をおこなうのが治療の基本です。
子宮内の膿の性状(院内細胞診検査で多数の桿菌確認)がよくないので、内科治療に反応が悪いのも想定して細菌感受性検査を検査センターに送りました。

入院時とその後は、エンドトキシという毒素が全身に廻っている可能性もあり十分な静脈点滴を行いその後に退院させました。

@内毒素(ないどくそ)とは、グラム陰性菌の細胞壁の成分であり積極的には分泌されない毒素を指す。英語名をそのまま用い、エンドトキシン (endotoxin) とも呼ぶ。
posted by サム at 07:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

尿道口と伴に反転して膣から出てきたポリープ様腫瘤の1例

パピオン 15歳 メス(未避妊)が、膣に赤いものがあり出血がある。膣脱ではないかと連れて来られました。
よく見ると膣の一部にポリープがあり反転して脱出していました。大きくて押し戻すことはできませんでした。いつから脱出しているか不明らしく先端部分は少し黒ずんで壊死がはじまっているようでした。

下:脱出した状態の犬の膣のポリープの写真
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各種血液検査では、CRP16(炎症の検査)で強い炎症が疑われました。その他の血液検査では異常なし
レントゲン検査でも異常はなく、炎症は、このポリープが関連していると思われました。

下:脱出したポリープを引き出した患部の写真 矢印は尿道口の部分
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脱出したポリープ様腫瘤をよく観察するとには尿道も含まれており根本で切断すると排尿できなくなると思われました。このようなケースは過去に20例以上ありましたが、尿道口がここまで出てくる例はありませんでした。手術では、当然その手前で切断するしか方法はありませんでした。根本の細い部分での切断は楽ですが、尿道を残すため太い部分での切断なのでシーリングシステムを用いて徐々に切断しました。尿道口を残すためポリープ様腫瘤の一部は残ってしまった可能性は大でした。

下:摘出した膣ポリープ
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摘出した膣ポリープは一部が黒く変色しており壊死を起こしていました。

下:尿道カテーテルを留置した写真
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一応、12時間だけ尿道カテーテルを留置しました。
尿道カテーテルを除去した後も排尿には問題ありませんでした。
今後は、病理組織検査でホルモンの関連しているかどうかという点。ホルモン性による過形成の場合は避妊手術をして再発予防が必要かも知れません。
posted by サム at 05:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする