3002年03月01日

脾臓摘出術

11歳半 雌(避妊済み)のコーギーが、後肢痛みと食欲はあるが、元気がないと連れて来られました。

身体検査では、後肢の麻痺と血液検査では、貧血と炎症がありました。その他は異常なし。
異常あったものは以下
貧血:RBC437万(正常値 550-850万)、ヘモグロビン10.8(正常値 12.0-18.0)、HCT31.7(正常値 37-55)
炎症:CRP10(正常値0-1)

下:レントゲン検査 VD像(仰向け)
IM-0001-1001.jpg

脾臓だと左側に異常が起きる場合が多いですが、お腹の中央やや右側にMass病変がありました。

下:レントゲン写真 ラテラル像(横向き)
IM-0001-2002.jpg

超音波検査では、Mass病変に液体貯留があり脾臓と隣接していました。
膀胱が確認できなかったので、脾臓腫瘍か? 膀胱腫瘍か? 確定できなかったので、後日、尿を溜めて来院。
再度、超音波検査で膀胱とは若干、距離があり脾臓の腫瘤を疑い試験開腹手術をお勧めしました。

血液検査、胸部レントゲン検査をして麻酔できる状態を確認し後日、手術を実施しました。

下:麻酔後、開腹したらすぐに大きな腫瘤が臍の下の腹腔にありました。
p1010003.JPG

見た目では、破裂する一歩手前の状態でした。

下:癒着した腸間膜を離断して少しずつ腫瘤を腹腔外に出している写真
P1010007.jpg

脾臓の一部が大きくなり腸間膜が広く癒着していました。

下:脾臓の一部にある腫瘤の縦方向の大きさが分かる写真
image1h.jpeg

摘出した脾臓の横からの写真 すぐにでも破裂しそうな状態でした。左側は正常な脾臓。

脾臓にMass病変があった場合、良性なのか? 悪性なのか? 画像診断で判断ができない場合が多いです。予後の判断は、脾臓ごと摘出して病理検査の結果に委ねるしかありません。

麻酔の覚醒も良く翌日から食欲も出てきたので、手術の翌日に退院としました。


病理組織検査では、残念ながら悪性の血管肉腫でした。
その後、体重も増え、現在、何もしないとすぐに再発してしまう悪性腫瘍なので化学療法を継続中です。

posted by サム at 07:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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