3001年03月01日

高齢犬における頭の腫瘤摘出

14歳4か月のアメリカンコッカースパニエルが頭の腫瘤からたまに出血するとの主訴で連れて来られました。
数か月前にも首の乳頭腫で局所麻酔で腫瘤の摘出をしました。
僧房弁閉鎖不全症で心臓雑音がLEVINE分類で4-5/6の心臓雑音があるので飼い主の方の希望もあり前回同様に局所麻酔での腫瘤切除を行いました。

下:バリカンで毛を刈った後、局所麻酔を施した後の写真
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手術では、皮膚から使用できるラジオ波メスで皮膚切開、シーリングシステムで血管をシールドして腫瘤を摘出し皮膚縫合を行いました。痛みは前回同様まったくありませんでした。

下:手術で摘出した腫瘤の写真
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腫瘤表面は凹凸があり皮膚がなくなっている部分もあり、血液が付着して何回か出血があったようでした。

下:手術後の患部の写真
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手術後は、その日のうちに退院としました。
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猫の異物誤飲の症例

純血の猫が6日前に赤ちゃん用の玩具のおもちゃの一部を飲んでしまい4日前から食欲がないと連れて来られました。嘔吐は、4日前、3日前にあったようだったので4日前ぐらいに胃から腸に異物が移動したと思われます。通常ゴム類はレントゲンでは映らないケースがほとんどですが、人の赤ちゃん用なのでレントゲンで映る素材があるよでレントゲンで綺麗に異物が確認できました。血液検査では脱水だけがありました。
すでに6日経過していましたが、異物が移動していれば手術の必要性がないとの判断でその日は点滴だけで1日様子観察しました。

下:レントゲン写真(横:ラテラル像)
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次の日のレントゲン写真でも異物の移動は確認できなかったのでその日のうちに開腹手術で異物を除去しました。

下:手術中の写真
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異物は、リング状のものでした。両端に少し出っ張りがあり小腸の中で長い間停滞していたようでした。

下:摘出した異物
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その後、2日間は静脈点滴をして退院しました。
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猫の(大きな)子宮蓄膿症

8歳の猫が、元気がないと午後の診察時に連れて来られました。
レントゲンCR検査で、子宮らしきものがかなり大きくなっていました。超音波検査では子宮内に液体の貯留を認めました。血液検査では、貧血や腎不全はなく白血球は増多の状態でした。

下:手術前のレントゲン写真
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胃内容物があったので胃を動かし薬を投与してからその日のうちにすぐに手術を実施しました。

下:手術中の写真
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写真で分かるように、子宮はかなり大きくなり子宮壁はパンパンでいつ破裂を起こしてもおかしくない状況でした。

下:摘出した卵巣子宮
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子宮蓄膿症は子宮が大きくなっているケースでは、なるべく早くに原因の卵巣と子宮を摘出して内科治療をおこなうのが治療の基本です。
子宮内の膿の性状(院内細胞診検査で多数の桿菌確認)がよくないので、内科治療に反応が悪いのも想定して細菌感受性検査を検査センターに送りました。

入院時とその後は、エンドトキシという毒素が全身に廻っている可能性もあり十分な静脈点滴を行いその後に退院させました。

@内毒素(ないどくそ)とは、グラム陰性菌の細胞壁の成分であり積極的には分泌されない毒素を指す。英語名をそのまま用い、エンドトキシン (endotoxin) とも呼ぶ。
posted by サム at 07:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

尿道口と伴に反転して膣から出てきたポリープ様腫瘤の1例

パピオン 15歳 メス(未避妊)が、膣に赤いものがあり出血がある。膣脱ではないかと連れて来られました。
よく見ると膣の一部にポリープがあり反転して脱出していました。大きくて押し戻すことはできませんでした。いつから脱出しているか不明らしく先端部分は少し黒ずんで壊死がはじまっているようでした。

下:脱出した状態の犬の膣のポリープの写真
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各種血液検査では、CRP16(炎症の検査)で強い炎症が疑われました。その他の血液検査では異常なし
レントゲン検査でも異常はなく、炎症は、このポリープが関連していると思われました。

下:脱出したポリープを引き出した患部の写真 矢印は尿道口の部分
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脱出したポリープ様腫瘤をよく観察するとには尿道も含まれており根本で切断すると排尿できなくなると思われました。このようなケースは過去に20例以上ありましたが、尿道口がここまで出てくる例はありませんでした。手術では、当然その手前で切断するしか方法はありませんでした。根本の細い部分での切断は楽ですが、尿道を残すため太い部分での切断なのでシーリングシステムを用いて徐々に切断しました。尿道口を残すためポリープ様腫瘤の一部は残ってしまった可能性は大でした。

下:摘出した膣ポリープ
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摘出した膣ポリープは一部が黒く変色しており壊死を起こしていました。

下:尿道カテーテルを留置した写真
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一応、12時間だけ尿道カテーテルを留置しました。
尿道カテーテルを除去した後も排尿には問題ありませんでした。
今後は、病理組織検査でホルモンの関連しているかどうかという点。ホルモン性による過形成の場合は避妊手術をして再発予防が必要かも知れません。
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7歳の犬の良性の脂肪腫と思われる腫瘤の摘出手術

7歳のチワワがワクチンのため来院しました。数年前から右脇腹の皮膚に腫瘤があり少しずつ大きくなっているとの事でした。以前の細胞診検査(検査センター)では、良性の脂肪腫が第一に疑われるとの所見でした。
年齢がまだ7歳なので、このまま何もせずに毎年、少しずつ大きくなるよりは良性腫瘍でも今後の寿命を考え摘出手術をお勧めしました。
レントゲン、血液検査で異常なし 後日、手術を行う事になりました。

下:麻酔後に剃毛した後の写真 矢印が腫瘤
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手術は特に問題なく終了しました。

下:手術中の写真 太い血管(矢印)が2本程度ありました。
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腫瘤周辺は血管はあまりありませんが、一部に太い血管(矢印)がありました。

下:手術で摘出した腫瘤 
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皮膚の下に脂肪組織が大量についていました。

posted by サム at 03:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

焼き鳥を串ごと食べてしまったシーズ犬

2日前に8歳7か月のシーズーが焼き鳥の串を串ごと飲み込んでしまった。串の1/3は吐いたが、残りがまだ胃に残っているかもと連れてこられました。
レントゲン検査では異常なし(串はレントゲンでは写りません)。
血液検査では、炎症反応なし。胃内に串があると串の長さにもよりますが、胃を穿孔するケースがあります。
当日は、レントゲンで分かるように胃の中に食事があるので内視鏡処置ができないので後日、食事を抜いて連れてくるように指示しました。

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上:腹部レントゲン検査

翌日、超音波検査を行うと確かに空腹の胃に何か固くて細い高エコーの陰影がありました。(超音波で確定診断は無理)。
取りあえず内視鏡で胃の検査を実施しました。

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上:胃中の串を内視鏡先端から異物鉗子で挟んでいるところの画像

麻酔下で内視鏡検査で胃内を検査すると何らかの異物がすぐに見つかり取り出しました。
胃の粘膜は串により一部、炎症、出血痕がありました。

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上:胃から取り出した串の一部

手術で開腹、胃切開せずに異物を除去し入院せずに当日退院としました。
胃内異物では手術が必要なケースもありますが、内視鏡だけで取り出せるケースも多々あります。

結果的に犬の大きさと串の長さから吐くのは困難、胃穿孔の可能性もあり試験的に麻酔下での内視鏡での早期の摘出をしてよかったようです。

お腹を切らずに異物除去でき、また当日退院だったのでオーナーの方には大変喜んで頂きました。
posted by サム at 03:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

閉塞を(6回)繰り返した猫の尿路結石症

雄の猫が、尿が出にくいと連れて来られました。
レントゲン検査では、尿路に結石が詰まり排尿困難 ➡ カテーテルにて結石を膀胱に戻す ➡ レントゲン検査で膀胱内の結石を確認(いつも4個の結石) を全てで6回繰り返しました。
結石が、見つかってから結石用の処方食のみを与えていますが、結石の大きさは変わらないようでした。
尿検査では、溶解しないシュウ酸カルシウム結石の疑いが強いので診察ごとに、手術をお勧めしていましたが、処置後の経過が良いので手術を希望しませんでした。

下:尿路閉塞(4回目再発)で来院時のレントゲン写真
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右矢印は、尿道に閉塞した結石1個 もう1個はあそらく骨盤に隠れて画像上では確認できていないと思われる
左矢印は、膀胱内の結石2個

下:尿路閉塞(5回目再発)で来院時のレントゲン写真
IM-20161128 前.jpg
右矢印は、会陰部尿道に閉塞した結石1個
真ん中矢印は、尿道の膀胱近くで閉塞した結石1個
左矢印は、膀胱内の結石2個

下:カテーテルにて尿路に閉塞した結石は、膀胱内に押し戻しました。
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矢印は、カテーテル処置後に膀胱内に押し戻した結石と膀胱内にあった結石

下:上のレントゲン写真の拡大したもの
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押し戻した結石は、毎回4個でした。
5回目の再発でやっと手術に同意して後日、手術を行うことになりました。

手術の当日に1個結石が尿道に閉塞していました。(6回目の再発)
手術前に結石を膀胱へ押し戻し膀胱切開にて膀胱内の結石を全て摘出しました。

下:手術で摘出した結石4個
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結石は、1−2mm程度の大きさでした。

手術後、翌日に退院しました。

雄の猫では結石が尿道に閉塞した場合は、カテーテル処置で詰まった結石を解除できればいいのですが、できない場合は、会陰尿道設置術になる場合もあります。一度この手術を行うと万が一、膀胱結石が再発してそれが尿道に閉塞するとペニスがないのでカテーテル操作ができなくなるなど、あまりしない方が良い手術です。そのような理由で膀胱結石がある場合は、尿道に結石が行かないようになるべく膀胱切開術で結石除去を行うのが良いと思われます。

その後の結石の分析結果は、溶解しないシュウ酸カルシウムの結石でした。
posted by サム at 02:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

23歳の高齢猫ちゃん

最近は、20歳超えの高齢猫が非常に増えています。
犬では、なかなか20年飼育は稀ですが、最近では猫で非常に増えています。

本日の診察で、23歳になった猫が偶然に定期健康診断で来院したので写真を撮らせて頂きました。

体重は、5.2kg 雌(避妊済み)

3年前から糖尿病でインスリンの注射をしていますが、うまく血糖値をコントロールできています。

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ここ数年は、体重の増減はありません。長生きするには、日頃から体重をなるべく一定に維持することが重要だと思います。


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posted by サム at 01:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする